「ヤマノケ」を知っていますか?
2ちゃんねるに投稿された怪談で、多くの人々を恐怖に陥れる都市伝説として知られています。
投稿者である父親が娘と一緒に山道にドライブに行った際、脇道に入ってしまったことから、恐ろしい怪異「ヤマノケ」に襲われます。
そして、娘がヤマノケに取り憑かれてしまい・・・。
今回は、ヤマノケにまつわる怖い話と元ネタ、そして遭遇した場合の対処法について解説していきます。
ヤマノケとは?ヤマノケの怖い話を後日談まで
ヤマノケの怖い話は、2007年2月5日の夜に、2ちゃんねるのオカルト「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?(洒落怖)」というスレッドに投稿された怪談です。
あらすじ
ある父親が、娘を連れて山道へドライブに行きました。
そして、娘を驚かそうと山道の舗装されていない脇道に入ってしまいます。
そこで山の妖怪「ヤマノケ」に遭遇し、娘が取り憑かれてしまいます。
父親は娘を地元の寺に連れて行き、住職に助けを求めますが、状況は深刻で、娘が元の状態に戻れるかどうかは不明です。
この話の怖さは、何の前触れもなく突然怪異に遭遇し、愛する家族が取り憑かれてしまうという予測不可能な恐怖にあります。
また、ヤマノケの正体や目的が不明瞭なまま話が進行することも、読者に不安と恐怖を与える要因となっています。
元ネタは2chの洒落怖
2ちゃんねる(洒落怖)に投稿された、より詳しい話の詳細が知りたい方はこちら↓↓
※閲覧する場合は、自己責任でお願いします。
この「ヤマノケ」の話は、その独特な設定と展開、そして現実との境界を曖昧にする結末によって、多くの読者の心に強く残り、インターネット上で広く共有されるようになりました。
都市伝説としての地位を確立し、様々な創作作品にも影響を与えています。
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ヤマノケの特徴:「はいれた」と女性に取り憑く
ヤマノケ=「山の怪」ではないかと言われています。あるいは、「山の化」とも。
この都市伝説的な妖怪は、以下のような外見の特徴を持っています。
- 一本足で、胴体の胸部分に顔がついている。
- 全体的に白く、のっぺりとした姿。
- ウルトラマンに登場するジャミラに似ている。
ヤマノケは、「テン(またはケン)…ソウ…メツ…」という言葉を繰り返すと言われています。
そして、ニタニタと不気味な笑みを浮かべながら近づいて来ます。
ケンケンしながら両手を振り回し、体全体をぶれさせて動くそうです。
恐ろしいのは、ヤマノケが女性に取り憑く力を持つ点です。
憑かれた女性は「はいれたはいれたはいれた」とつぶやき、その後ヤマノケと同じ言動をとります。
49日以内に取り除かないと、一生元に戻れなくなる可能性があります。
また、女性から女性へと憑依が移ることもあるそうです。
ゾッとしますね。
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テンソウメツの意味
ヤマノケが唱える謎の言葉、「テン…ソウ…メツ…」。
ヤマノケの別名としても使われ、漢字では「転、操、滅」と書くといわれています。
後日、投稿者が電話で住職に聞いたところ、ヤマノケは、山の霊的な「悪意の総称」みたいなものだそうです。
姿を現した妖怪自体もヤマノケであり、怪異がとりついてる状態のことも「ヤマノケ」というのだとか。
ヤマノケは「魑魅(チミ)」ともいうそうです。
女性にだけ取り憑く理由は不明ですが、取り憑いた人間の魂を「操」り、「滅」そうとしているのかもしれません・・・。
後日談
投稿者は、ヤマノケに遭遇した一週間後にも書き込みを行っていますが、その時点では娘に取り憑いたヤマノケは落ちていません。
そして、
これで最後にする。
なんで道を外れたのか、今は後悔ばかりしている。
その当時の精神状態が、すでにヤマノケに操られてたのかもしれない。
なんて都合のいい考えか。
とにかく、遊び半分で山には入るな。彼女、奥さん、娘とかいるなら尚更。
本当にそれだけは言っておきたい。
という言葉で、書き込みは終わります。
娘が元の状態に戻れたかどうかは、不明のままです。
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ヤマノケの出現場所はどこ?宮城県田代峠の都市伝説
投稿者によると、ヤマノケに遭遇したのは、「宮城と山形の県境」だそうです。
「宮城県と山形県の県境あたりにある峠道」ということから、ネット上では、正確な場所は、宮城と山形の境目にある田代峠ではないかと推測されています。
田代峠は、宮城県加美郡加美町から山形県最上郡最上町を結ぶ県道262号線の最上小野田線にある未舗装の峠道です。
実は、この田代峠には、他にも都市伝説がいくつか存在します。
地下に宇宙人(UFO)の基地がある
1968年1月17日、航空自衛隊松島基地所属のF-86Fセイバー戦闘機が田代峠付近で墜落しました。
この事故を受けて、田代峠にパイロットと愛機を鎮魂する慰霊碑が建立されています。
墜落の状況について、「見えない手で捕まえられたようにふんわり墜落した」という不可思議な描写があります。
機体はほとんど損傷せず、パイロットも眠るように亡くなっていたという奇妙な状況が報告されています。
この事故の原因をUFOだと主張する人々が多数現れ、調査隊を結成して調査に向かったという話もあります。
また、田代峠には、UFOの目撃情報が多数あります。
- 1970年代頃から、田代峠周辺や奥羽山脈上空で謎の怪光、未確認飛行物体、UFOの目撃例が多発。
- 1982年頃には、田代峠周辺、最上町、尾花沢市近辺で謎の発光体、怪光、UFOが頻繁に目撃。
- 日本宇宙現象研究会の山形支部長が撮影した発光体の写真や、超常現象研究家の並木伸一郎氏が自ら撮影した怪光現象の写真が存在。
- UFO探知機が反応を示したという報告もある。
これらの情報から、田代峠が日本有数のUFOスポットとして知られるようになり、多くの超常現象研究家や好奇心旺盛な人々の注目を集めているのです。
旧日本軍の施設が隠されている
戦時中、田代峠近辺に旧日本軍の一式陸上攻撃機が墜落したという伝聞が残っています。また、海軍所属の戦闘機グラマンF-6Fも墜落したとテレビ番組で紹介されたことがあります。
また、田代峠には旧日本軍の巨大地下施設が存在するという噂があります。
これは確証のない情報ですが、オカルトマニアの間で語り継がれています。
そして、峠には人工的に掘られたと思われる洞窟が存在し、その中に旧日本軍の航空機部品やロケット戦闘機「秋水」の残骸があったという噂があります。
地元住民が目撃したという情報として、太平洋戦争末期に日本内地を移動中の旧海軍双発飛行機が、田代峠奥地の上空で急に空中爆発したという話があります。
これらの都市伝説は、田代峠の神秘的なイメージを強化し、多くの人々の興味を引き付けています。
しかし、これらの話の多くは確証がなく、真偽は不明です。戦時中の記録が不完全であることや、時間の経過とともに事実と噂が混ざり合っている可能性があります。
田代峠のこうした都市伝説は、日本の戦時中の歴史と地域の民間伝承が融合した結果と言えるでしょう。これらの話は、地域の歴史や文化の一部として語り継がれていますが、科学的な検証は難しい状況にあります。
こういった怪談話が多い場所として、田代峠にスポットが当たったのかもしれませんね。
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ヤマノケに遭遇したときの対処法3つ
ヤマノケに遭遇したときの対処法として、以下のような対策があります。
- 山に行かない
- 女性を連れて行かない
- お守りや護符を持参する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
山に行かない
ヤマノケは山に出没する怪異であるため、最も確実な対処法は、山に行かないことです。
特に夜間や人里離れた場所は避けるべきです。
女性を連れて行かない
ヤマノケは、特に女性に取り憑く力が強いとされています。
妻や娘、姉妹、彼女や恋人といった、女性を連れて山に行くことを避けることで、ヤマノケに取り憑かれるリスクを減らすことができます。
お守りや護符を持参する
山に行く際には、地元の寺や神社でお守りや護符を手に入れて持参することが推奨されます。
これにより、ヤマノケなどの怪異から身を守ることができるとされています。
これらの対処法を実践することで、ヤマノケに遭遇するリスクを最小限に抑えることができます。
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ヤマノケの正体を考察
ここからは、ヤマノケの正体についての考察していきます。
山の精霊や妖怪
日本の山岳信仰や民間伝承には、古くから山の精霊や妖怪が登場します。
ヤマノケは、これらの伝統的な超自然的存在の現代版とも考えられます。
例えば、山姥や天狗といった山の妖怪は、人々を惑わせたり、取り憑いたりする能力を持つとされてきました。
ヤマノケの女性に取り憑く能力は、こうした伝統的な妖怪のモチーフを踏襲しているとも解釈できます。
また、その奇妙な外見は、人間の想像力が生み出した山の精霊の姿を現代的に再解釈したものかもしれません。
山中での遭遇という設定も、古来の山岳信仰における神秘的な体験談と共通点があります。
未知の生物
ヤマノケの奇妙な外見や行動は、未知の生物の存在を示唆しているとも考えられます。
人類がまだ発見していない生物種が山中に潜んでいるという想像は、多くの人々の好奇心を刺激します。
その一本足での移動方法や、胸部に顔がついているという特徴は、既知の生物学的概念を超えた進化や適応を想起させます。
また、「テン…ソウ…メツ…」という言葉を発するという設定は、高度な知能や独自の言語体系を持つ未知の種の存在を示唆しています。
しかし、これらの特徴は現実の生物学的な観点からは説明が困難であり、あくまでも創作的な解釈であることに注意が必要です。
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都市伝説化した怪異
ヤマノケは、インターネット上の掲示板で生まれた創作怪談が起源です。
これは、現代のデジタル社会における新しい形の民話や都市伝説の誕生を示しています。
従来の口承や書物を通じて広まる怪談とは異なり、ネット上で急速に拡散し、多くの人々の想像力を刺激しながら発展していったのです。
この過程で、現代人の不安や恐怖が反映され、より多くの人々に共感される形に洗練されていったと考えられます。
例えば、携帯電話が圏外になるという設定は、現代人の通信手段への依存と、それが失われた時の不安を巧みに表現しています。
人間の恐怖心の具現化
ヤマノケの不気味な外見や行動は、人間の原始的な恐怖心を視覚化したものと解釈できます。
一本足で不自然に動く姿は、人間の正常な動きからかけ離れており、それが強い違和感と恐怖を引き起こします。
また、胸部に顔がついているという特徴は、人間の認知能力を混乱させ、より強い恐怖を喚起します。
「テン…ソウ…メツ…」という意味不明な言葉の繰り返しも、人間の理解を超えた存在への恐怖を象徴しています。
夜の山中という設定も、視界が制限され、未知の危険が潜んでいる可能性のある環境で、人間の恐怖心が最大限に高まることを利用しています。
これらの考察は、ヤマノケという怪異が持つ多面的な解釈の可能性を示しています。
その正体が意図的に曖昧にされていることで、読者それぞれが自由に想像を膨らませ、より深い恐怖や興味を感じることができるのです。