【怖い話】禁后とは?読み方はパンドラじゃない?考察してみた

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「禁后」を知っていますか?

2ちゃんねるに投稿された怪談で、多くの人々を恐怖に陥れる都市伝説として知られています。

投稿者は、友人達6人で、地元にある玄関がない奇妙な空き家を訪れます。この空き家はいわくつきで、大人達が立ち入りを禁じていた場所でした。

そこで、投稿者達は鏡台と女性の長い髪の毛を発見します。

しかし、鏡台の中身を見てしまった友人の様子がおかしくなってしまい・・・。

今回は、禁后にまつわる怖い話と元ネタ、場所や読み方について考察していきます。

目次

禁后とは?禁后の怖い話を後日談まで

禁后の怖い話は、2ちゃんねるのオカルト板「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?(洒落怖)」というスレッドに投稿された怪談です。

あらすじ

投稿者が住む静かでのどかな田舎町には、玄関がなく、窓やガラス戸しかないという奇妙な特徴を持つ空き家がありました。

子供達の間でこの家は「パンドラ」と呼ばれていましたが、実際の漢字は「禁后」と書きます。

町の大人達はこの家について話すことを極端に避け、子供達が話題にすると厳しく叱ります。

中学生のある日、友人達6人で、この空き家に侵入します。

メンバー:投稿者、A君、B君、C君、D子、D子の妹

投稿者達は、空き家で、鏡台と棒に掛けられた長い髪の毛を発見します

鏡台の引き出しには「禁后」と書かれた半紙。さらに、3段目の引き出しに入っていた”ある物”を見てしまったD子が、おかしくなってしまいます。

何とか全員でD子を空き家から連れ出すも、親達からD子は「もう二度と元には戻れない」と告げられてしまいます。

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後日談:手紙の内容

その後、投稿者が大学生になった時、D子の母親から投稿者の母親に手紙が届きます。

内容は教えてもらえませんでしたが、手紙を読んだ母親は、

「母親ってのは最後まで子供の為に隠し持ってる選択があるのよ。もし、ああなってしまったのがあんただったとしたら、私もそれを選んでたと思うわ。それが間違った答えだとしてもね」

と意味深な言葉をつぶやきます。

それから、D子のお母さんの手紙についてですが、これは控えさせていただきます。
D子とお母さんはもう亡くなられていると知らされましたので、私の口からは何もお話出来ません。

と、手紙の内容は投稿内では明かされません。

D子と母親が既に亡くなっていることを考えると、あくまで憶測ですが、発狂してしまって元に戻らない娘を伴い、母親が心中したのかもしれません・・・。

3つの儀式:禁后の空き家の真相

投稿者の投稿の後半で明かされた、恐るべき儀式があります。

実は、「禁后」と呼ばれていた空き家は、八千代と貴子という母娘を供養する場所でした。

ある家系で、代々母から娘へと伝わる、恐ろしい儀式がありました。

それは、母親が「楽園」に達し、新たな命を手にするため、娘を「材料」として、残酷な呪術教育を施す、というもの。

娘が10歳、13歳、16歳の時に、それぞれ3つの儀式が行われます。

  • 10歳の儀式:娘が10歳になると、鏡台の引き出しの上段に「娘の爪」と「隠し名」を記した紙を入れる。
  • 13歳の儀式:娘が13歳になると、鏡台の中段に「娘の歯」と「隠し名」を記した紙を入れる。
  • 16歳の儀式:娘が16歳になると、母親は鏡台の前で娘の髪を切り、それを食べる。その時に初めて、娘に本当の名前が明かされる。

しかし、時代の流れとともに一族はこの悪習から解き放たれ、普通の生活を送るようになった矢先、事件は起こりました。

八千代の留守中に、夫がこの儀式を娘の貴子に行ったのです。

貴子の死を悲しんだ八千代は自害してしまいます。

その後、八千代の両親が家に呪いをかけ、その呪いによって夫は死亡。

それ以来、二人への供養も兼ねて、八千代の家はそのまま残されることとなりました。

投稿者達が見た2つの鏡台と髪の毛は、八千代と娘の貴子のものだったと考えられます。

鏡台の3段目の引き出しには、貴子の右手と八千代の左手が、指を絡めあった状態で入っているそうです。

さらに、引き出しの内側には、貴子の隠し名である「禁后」の読み方がびっしりと書かれており、D子が発狂してしまったのは、手首と隠し名をあわせて見てしまったのが原因だと考えられます。

おそらく、八千代の両親がかけた呪いのせいでしょうね。

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元ネタは2chの洒落怖

「禁后」の元ネタは、2009年に、あるホラー系サイト(現在は閉鎖)に掲載された怪異の体験談です。

2009年2月11日に投稿された体験談の「前編」と、2010年3月17日に投稿された伝聞による「後編」に分かれています。

それが2chに転載されたことから有名になりました。

2ちゃんねる(洒落怖)に投稿された、より詳しい話の詳細が知りたい方はこちら↓↓

※閲覧する場合は、自己責任でお願いします。

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禁后の読み方を考察

禁后=パンドラではない?

まず、「禁后」の読み方が「パンドラ」というのは誤りです。

投稿された話の中でも、

私の故郷に伝わっていた「禁后」というものにまつわる話です。どう読むのかは最後までわかりませんでしたが、私たちの間では「パンドラ」と呼ばれていました。

いつからか勝手に付けられた「パンドラ」という呼び名も相まって、当時の子供達の一番の話題になっていました。(この時点では「禁后」というものについてまだ何も知りません。)

と、子供達が勝手につけた呼び名であることが書かれています。

おそらく、大人達から厳しく咎められていたことから、開けてはならないもの=「パンドラの箱」として、「パンドラ」と名付けていたのではないでしょうか。

パンドラの箱:ギリシア神話で、ゼウスがパンドラに渡した箱のこと。あらゆる悪・不幸・禍を封じ込めてあった。彼女が好奇心からこの箱を開けたので、地上には不幸が広がり、「希望」だけが箱の底に残ったという。

禁后は貴子の隠し名

「禁后」は、物語に登場する貴子という女性の「隠し名」です。

隠し名は母親だけが知る本当の名前で、生涯隠し通されます。

万が一知られた時のことも考え、本来その字が持つものとは全く違う読み方が当てられるため、字がわかったとしても読み方は絶対に母親しか知り得ません

母親が娘を隠し名で呼ぶことも決してありません。

なので、「禁后」の読み方は、貴子の母親である八千代しか知りません。

そのため、今となっては本当の読み方は誰にもわからないのです。

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禁后=母親の八千代の名前?

「禁后」は「やちよ(八千代)」と読むのではないかという説があります。

儀式の「材料」である娘の役割が、「母の依り代=身代わり」だったと仮定すると、隠し名の読み方は母親の名前ではないかと推測されます。

娘は母親の依り代となるべく、隠し名として母親の名前を与えられるのです。

そう考えると、貴子の隠し名である「禁后」の読み方は、母親の「やちよ(八千代)」になるのではないかと。

参考サイト:https://note.com/nedikes/n/n61e941247098

禁后の意味

儀式の目的は、母親が「楽園」に達し、新たな命を手にすることでした。

この点から、隠し名に楽園を示す一字が使われてきたのではないでしょうか。

八千代と貴子の隠し名は、字面から考えると、

  • 禁后:楽園のきさき
  • 紫逅:楽園に巡り合う

といった意味を持ちます。

「禁后」は、「嫁(后)になることを禁ずる」という意味ではないかという説もあります。

八千代の両親は、八千代と貴子のことを「悪習からやっと解き放たれた新しい時代の子達」と語っています。

「禁后」は、「今後永遠にこの風習を残すことを禁ずる」という願いが込められた隠し名だったのかもしれません。

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禁后は実話?場所はどこ?福井県越前町説

福井県越前町説が生まれた理由

結論から言うと、「禁后」と呼ばれていた空き家のある場所は、福井県越前町ではありません

ではなぜネット上でこのような噂が広がったのか?

ニコニコ動画にて投稿されているビジュアルノベル風ホラー動画シリーズに、この怪談「パンドラ[禁后]」を元にしたエピソード「福井県にある禁后」があります。

このエピソードに登場する「禁后」が、福井県丹生郡(にゅうぐん)越前町にあるという設定になっています。

しかし、基となった怪談にそのような話はありません。

地域に関してはあまり明かせませんが、東日本ではないです。

との記述があるので、確実に福井県ではないですね。

「東日本ではない」=おそらく西日本ではないかと推測されています。

禁后は実話?

  • 儀式の内容がかなり事細かに記載されていること。
  • 廃人になってしまうほど危険にもかかわらず、空き家の管理がずさん。

これらの矛盾から、実話とも創作とも言い切れない部分が、禁后の話にはあります。

奇譚・怪談としては、禁忌を破ることの恐怖や、知らずに触れてしまった古い因習の恐ろしさを描いており、興味深く魅力的なものであるため、ネット上で様々な考察が行われることとなりました。

実話かどうかは闇の中・・・ですが・・・。

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