「赤い紙、青い紙」を知っていますか?
学校のトイレにまつわる怪談で、多くの人々を恐怖に陥れる都市伝説として知られています。
ある少年が、学校のトイレで紙がない状況で、「赤い紙が欲しいか? 青い紙が欲しいか?」と尋ねられます。
「赤い紙」「青い紙」どちらを答えても、恐ろしい結果になってしまい・・・。
今回は、赤い紙青い紙にまつわる怖い話と元ネタ、対処方法や正解の答えについて考察していきます。
赤い紙青い紙とは?赤い紙青い紙の怖い話
「赤い紙、青い紙」は、学校の怪談で、トイレを舞台とする都市伝説です。
この怪談は、1930年代の奈良市で既に小学生の間で広がっていたと言われています。
あらすじ
夕方の学校で、少年がトイレを使用し、紙がないことに気付きます。
すると、どこからともなく「赤い紙が欲しいか? 青い紙が欲しいか?」という声が聞こえてきました。
少年が「赤い紙」と答えると、身体中から血が噴き出し、死んでしまいました。
この話を聞いた別の生徒は、怖がりながらも我慢できずにトイレに行きました。
すると、やはり「赤い紙が欲しいか? 青い紙が欲しいか?」という声が聞こえて来たのです。
少年は血が噴き出した話を思い出し、「青い紙」と答えました。
すると、身体中の血液が全て抜き取られ、真っ青になって死んでしまいました。
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赤い紙青い紙の対処法:正解は?
赤い紙青い紙の対処法については、以下のような対策があります。
- 「何もいらない」と答える
- 別の色を答える
- 紙を使わない(手で拭く)
- 霊眠方法
それぞれ詳しく見ていきましょう。
「何もいらない」と答える
これは、最も一般的な対処法の一つです。
選択を拒否することで、悲惨な結末を回避できるとされています。
別の色を答える(黄色い紙)
「黄色い紙」など、提示された選択肢以外の色を答えるという方法があります。
「黄色=糞」ということで、糞に埋まるそうです。 臭くはなりますが、死は回避できます。
ただし、これは確実な対処法ではなく、別の色を答えても死んでしまうという説もあります。
紙を使わない(手で拭く)
そもそも回答すること自体が危険を伴うので、回答を避けるため、トイレットペーパーを使わずにトイレから出ていく方法です。
あるいは、手で拭く。
気持ちの良い方法でありませんし、パンツは汚れてしまいますが、命には代えられません。
霊眠方法
アニメ『学校の怪談』では、次のような霊眠方法が紹介されています。
水の入った牛乳ビンに鳥居の絵を描いた紙を貼り、「ご不浄お借りします」と3回唱えるというものです。
トイレに入った状態だと、なかなか難しいですが・・・。
これらの対処法は、怪談の語り手や地域によって異なる場合があります。また、完全に確実な方法はないとされており、怪談の恐ろしさを強調するために、対処法自体が曖昧になっていることもあります。
ですが、知っておくことで万一に備えて、安心感を得られます。
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赤い紙青い紙の元ネタは?
赤い紙青い紙の伝承は、「トイレの花子さん」より古く、当初は「赤い紙やろか、白い紙やろか」と聞こえてくる怪異だったとされています。
この怪談のルーツにはいくつかの説があります。
学校のテストへの恐怖心
正しく答えないと悲劇を呼ぶという点から、学校でテストに答えられないことへの恐怖心から生まれたとする説があります。
妖怪カイナデ
京都では、節分の夜に便所に入ると尻を撫でる妖怪「カイナデ」が出るとされます。
「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」と唱えるとこの怪異を避けられるという伝承があり、これが学校の怪談に変化したという説です。
本来「カイナデ」は家庭内の怪異でしたが、公共の場の学校に持ち込まれるにあたり、「節分の夜」というキーワードが消失したのではないかとも考えられています。
便所神の祭り
便所を守護する神「便所神」の祭りでは、紙製の人形を供える土地が多くあります。
茨城県真壁郡では、青と赤、または赤と白の紙人形を便所に供える風習があり、これが怪談に変化したという説です。
本来は神に供える行為が、「紙をやるから怪しい振る舞いはするなよ」と変化し、さらに「赤い紙やろうか、青(白)い紙をやろうか」と、便所神の方が言うと妖怪化したのではないかと考えられています。
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赤い紙青い紙の別バージョン
「赤い紙、青い紙」にはいくつかの派生バージョンがあります。
- 赤・白
- 赤いマント、青いマント(チャンチャンコ)
- 赤い手、青い手
- 赤い舌、青い舌
などのバリエーションが存在しますが、結末はほぼ同じです。
この怪談は、さまざまな地域や時代で異なるバリエーションが存在しますが、基本的な恐怖の要素は共通しています。
赤いはんてん
「赤い紙青い紙」によく似た怪談として、「赤いはんてん(半纏)」という話があります。
ある中学校で、女生徒がトイレで用を足していると、「赤いはんてん着せましょか」と声が聞こえてきました。
怖くなった女生徒が、後で学校の教師に相談すると、教師も同様の体験をしたと発覚します。
学校側の依頼により、警察の捜査が入り、婦人警官が問題のトイレに入りました。
声に対して、婦警が「着せてみなよ!」とすごむと、次の瞬間、婦警の悲鳴が響きました。
他の警官たちが駆け付けると、婦警は血まみれの姿で倒れており、壁に飛び散った血痕が斑点(はんてん)模様になっていたというのです・・・。
稲川淳二さんの怪談にも「赤い半纏」というものがあり、舞台は終戦直後の学校とされています。
舞台となった学校は、戦時中、神風特攻隊隊員の寮として使われており、終戦後、訪れた隊員の母親が、トイレに書かれた息子の名前を見付け、自ら命を絶ったといいます。
戦争で息子を亡くした母親の怨念が声の正体ではないかというのが、稲川淳二さんの見解です。