ポケモン剣盾(ソード・シールド)で初めて登場した「ガラルバリヤード」。
このガラルバリヤードには、ある都市伝説があります。
というのも、「ガラルバリヤードの元ネタはある登山家ではないか?」と、ポケモンファンの間で都市伝説的にささやかれているのです。
一体なぜそのような都市伝説が生まれたのでしょうか?
今回は、「ガラルバリヤード」の都市伝説を紹介していきます。
ガラルバリヤードのモデルと言われている登山家は誰?
登山家「栗城史多」とは?
ガラルバリヤードのモデルではないかと都市伝説でいわれている登山家は、栗城史多さんです。
栗城さんは、「冒険の共有」というテーマで全国で講演活動を行いながら、年に1、2回ほど、ヒマラヤ地域で「単独無酸素」という過酷な条件での高所登山に挑戦していました。
エベレストには、2009年にはチベット側から、そして2010年と2011年にはネパール側から挑戦しましたが、8,000mの壁を越えることができず、残念ながら敗退してしまいました。
そして2012年、西稜ルートから4度目の挑戦をしたんです。
しかし、強風に阻まれ、またしても敗退。
この時の凍傷がもとで、後に右手親指以外の指9本を第二関節まで切断するという苦難も経験しました。
それでも、彼の挑戦は続きました。
2015年、2016年、2017年と、5度目、6度目、7度目のエベレスト登山に挑みましたが、いずれも敗退。
そして2018年5月、8度目となるエベレスト登山を敢行しました。
しかし、途中で体調を崩し、登頂を断念。
8連敗を喫した直後の5月21日、キャンプ3から下山中に滑落し、35歳という若さで命を落としました。
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ガラルバリヤードが登山家がモデルではないかといわれる理由6つ
ガラルバリヤードのモデルが栗城史多さんではないかという都市伝説が生まれた理由は、6つあります。
- 黒い三角形の鼻
- パントマイムをするポケモンなのに指がオミットされている
- 特性やる気
- 特性バリアフリー
- 特性アイスボディ
- 進化形がバリコオル
順番に見ていきましょう。
黒い三角形の鼻
ガラルバリヤードの特徴として、オリジナルのバリヤードにはない黒い三角形の鼻があります。
元々、オリジナルのバリヤードには鼻はありませんでした。
そのため、この突如出現した”鼻”が、ネット上で様々な憶測を呼んだのです。
2012年のエベレスト登山時、栗城さんは、キャンプ2(6400m)まで下山するも、両手指の他に、両足指と鼻の凍傷が深刻な状態となってしまい、すぐに帰国して治療の必要があると判断され、病院に収容されました。
その際、自身の写真を栗城さんはネットに公開したのですが、凍傷で両手の指と鼻の頭が真っ黒になってしまっていたのです。
おそらくこの写真画像が、「ガラルバリヤードのモデルでは?」という噂が生まれたゆえんではないかと思われます。
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パントマイムをするポケモンなのに指がオミットされている
ガラルバリヤードは、手がミトンのようになっており、指がありません。
これに対し、元祖バリヤードは人間のように5本の指があります。
バリヤードには「パントマイムの達人」という設定があります。なので、おそらく指があるのはパントマイムをするためでしょう。
それが、ガラルバリヤードになって指がなくなっているのは、「手術後の栗城さんの姿を連想させる」というのです。
これは実際に栗城さんが公開した写真を見ると、うーん・・・・・・という感じではあるのですが、
ただ、ガラルバリヤードは「ダンスポケモン」で、「タップダンスが得意」という設定があります。
単純に、元祖バリヤードと差をつけるためのデザインという気がしますが・・・。
特性やる気
栗城さんは指を失った後も、エベレスト登山を敢行するなど、様々な挑戦をしていました。
このことから、「特性がやる気なのでは?」という説です。
栗城さんは、知名度という点では他の追随を許さなかった一方で、登山界では、実力の伴わない登山家だと見なされていたといいます。
「3.5流」「両手の指9本の第2関節から先を失ってしまって(中略)エベレストの南西壁という絶壁を登ることなど、わざわざ命を捨てに行くようなもの」といった批判もありました。
が、彼の生き様をガラルバリヤードの特性と結びつけるのは無理があるでしょう。
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特性バリアフリー
ガラルバリヤードだけが持つこの特性も、物議を醸しました。
バリヤードは元々「パリアーポケモン」という種類のポケモンなのに、新たに「バリアフリー」が追加されたのは不自然だというのです。
栗城史多さんは、凍傷から右手親指以外の指9本を切断し、指を失っています。そのことが、「バリアフリーを連想させる」と・・・。
これも、あくまでただの憶測です。
特性アイスボディ
この特性も、「栗城さんが凍死したことを連想させる」という説がありますが、全くのデタラメです。
そもそも、栗城さんは、標高7400mのキャンプ3から下山中に滑落し、頭や全身を強く打ったことが原因で亡くなった「滑落死」です。
遺体発見時の第一報で、「低体温で息絶えた」という情報があったためかと思われますが、栗城さんのことをよく知らない人が勝手にこじつけただけの説です。
進化形がバリコオル
進化形の名前が「バリコオル」であることから、「コオル→凍死を連想させる」という説があります。
この説も、前述の通り、栗城さんの死因は「滑落死」なので、凍死は関係ありません。
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まとめ
「ガラルバリヤードのモデルが登山家の栗城史多さん」である理由について、検証してきましたが、いずれもかなりこじつけに近く、根拠のないものも多く感じました。
この都市伝説自体、物事を斜めに、悪意をもってみる見方から生まれたものではないかと思われます。
最後に、栗城史多さんの言葉を引用しておきます。
また、ネット上では凍傷に関して事実ではないデマや嘘を書かれ…。
「指なし手袋でアタックした」「C2(6400m)で凍傷になったままアタックした」など、訳のわからない言葉が並ぶ…。
それに対して僕がどう思うかというと、人の挑戦を馬鹿にする人の言葉はどうでもいい。それだけです。
引用元:栗城史多公式ブログ(2013年7月4日)より